03 トリプルガラスがやっと発売

正直なところ、「やっとか」という思いです。欧米では普通に利用されていますよね、Low-Eトリプルガラス。
スウェーデンでは木製トリプルサッシが有名です。木製サッシなので熱や冷気を通さず、結露はほぼ起こりません。
(ただし、木製なので手入れはこまめに行う必要があるのですけども)

ドイツでは樹脂サッシがメジャーです。こちらは手入れをする必要がありません。
また、断熱素材を30cmほどつけることが多いドイツでは、窓自体も20㎝程厚みを取り、中にブラインドを入れてしまうこともあります。当然3枚のガラスが入り、厚みがあることで、より断熱効果を出しているのです。
もともと寒い国は、寒さに対して敏感です。彼らは家屋をいかに住みやすくするかを研究してきました。現在は、真冬であっても家の中ではTシャツに裸足でも平気な住まいも多いようです。
ちなみにドイツでは、南に大きな窓を作るのが流行っているようです。

また、無駄なエネルギーが出ないように給湯設備でお湯を沸かす熱も、再利用するなどエネルギー効率も徹底した住まいを彼らは目指しています。
住宅リフォームや新築を建てるときなど、真剣です。「建築士さんにお任せするよ」なんてことはない。家屋の研究に熱心なのです。

ちょっと信じられませんよね。 住まいそのものに対する考えかたや、寒いのにあたたかな住まいに驚いてしまいます。

日本の窓環境は、欧米に比べ20年遅れていると言われていますが、個人的には「窓だけじゃないよな」と思います。
特に木造住宅の気密性は低く、隙間風は多いです。壁も床も天井も窓も、暑さ寒さをどんどん通します。(京都の町屋などは築100年という家屋も多く、恐らくリノベーションをしないと生活が辛いはずです)ちなみに、マンションだと気密性が1.5倍高いため、意外に寒くなかったりするんですよね。

窓だけ断熱しても、家屋全体に行わないと、温かな住まいにはならないのですよね……。

さて、トリプルガラスですが…日本でも小さな企業がトリプルガラスを細々行っているイメージがありました。 正確には、海外から輸入して取り扱っているイメージでしょうか。 やっと、樹脂製のサッシとトリプルガラスがYKKAPより登場したのですよね。可能なら、今後は冷たいアルミサッシなんてやめて、断熱性のある樹脂製+複層ガラスやトリプルガラスにしたいものです。